12ヶ月点検で灯火類の故障発覚
パッシングが点かない
バイク屋さんでの点検時に、「パッシングスイッチが全然反応しませんね」と指摘を受けてしまいました。
あまり使わないスイッチによくある接点不良だろうという見立てで、ケミカルスプレーで接点復活を試してもらいましたが改善せず、その日はそのまま引き取りました。
ヤマハ車両のスイッチボックス分解はやったことが無かったので、興味本位で自力修理にトライします。
作業の流れと道具
大まかな作業はこんな感じで進めます。
必要な道具とケミカルはこの程度で。
左スイッチボックス開封
プラスネジ2カ所を外せば、パかっと開きます。
中を開けるとパッシングスイッチがネジ1本で止まっているのが分かりました。
これを外して、分解作業は終了です。
パッシングスイッチ構造調査
横から見ると構造が良くわかります。
右側の黄赤色のリード線が、座金にはんだ付けされています。
パッシングスイッチを押し戻すばねは座金と接触していますので、ばね自体が電気が流れる通り道になっているようです。
ばねは中心の接点に接続されており、スイッチを押して接点を押し下げると、反対の青色のリード線側の接点と接触して導通、パッシングする仕組みになっています。
実際の動作映像
接触不良個所の特定
まずは故障個所がパッシングスイッチかどうかを特定します。
方法は、エンジンを掛けた状態でパッシングスイッチの2本のリード線を故意にショートさせてヘッドライトがパッシングすればOKです。
で、きちんとパッシングしたので、スイッチ内部が接触不良又は断線であることが確定できました。
清掃&動作チェック
スイッチ自体の構造は把握しましたので、考えられる原因は、
- リード線はんだづけ箇所のはんだ不良
- 電気的な接点の汚れ
のどちらかです。
無水エタノールとをキムワイプに染み込ませて、ピンセットを使って丁寧に汚れを拭き取っていったところ、パッシングができるようになりました。
どうやら座金とばねがつながっている箇所で接触不良が起きていたようです。
最初は真ん中の接点部分かと思っていて集中的に清掃しても直らず、ばねを少し回転させたらパッシングできるようになったんですね。
座金とばねはカシメられたりしておらず、ばね圧で押し付けられているだけの構造の様で、そこにゴミでも入ってしまったのでしょう。
元に戻す
後は、分解手順の逆でスイッチボックスをハンドルに元に戻して終了です。
純正ハンドルなら自然に位置決めされるので迷う事はありません。
今日もお疲れさまでした。
実はフェンダーレスキットのLEDナンバー灯も半分切れていることが分かったのですが、そちらの修理は後日という事で。