- LEDナンバー灯の不点灯を直してみる
- 最初に結論
- 作業の流れと道具
- ナンバー灯ユニット取り外し
- ナンバー灯開封
- 故障個所の特定と修理
- ナンバー灯を元に戻す
- フェンダーレスキットを元に戻す
- (後日追加作業)再発防止策……LEDの振動対策
12ヶ月点検で灯火類の故障発覚 その2
LEDナンバー灯の不点灯を直してみる
バイク屋さんでの点検時に、「ナンバー灯が半分点いてませんね」と指摘を受けてしまいました。
前回記事のパッシングスイッチ不具合と同時に見つかった故障です。
純正のナンバー灯ではなく、ワイズギア扱いのアクティブ(ACTIVE)製フェンダーレスキットに含まれていたLEDのナンバー灯です。
LEDチップは4つあると思われますが、右の2つが不点灯になっています(写真の3、4番)。
ナンバー灯部分のみ部品を発注し後日交換になる予定でしたが、当日はアクティブのサイトが落ちていて型番を調べることができず、手配できませんでした。
で、どうせユニット交換になりますし、また来店して部品発注しないといけないので、ダメ元でこのナンバー灯を分解して修理に挑戦してみます。
最初に結論
LEDナンバー灯ユニットを開封し、DIY修理に成功しました。
ただし、はんだごてが必要だったり、防水シールを徹底しないといけなかったりと、道具と材料がいくつも必要なので、時間が無い方にはお勧めできない感じでした。
ちなみに部品代は 税込み4,060円 と聞いてます。電気配線が得意な方は部品だけ注文して自分でユニット交換がベストではないでしょうか。
作業の流れと道具
大まかな作業はこんな感じで進めます。
- ナンバー灯ユニット取り外し
- ナンバー灯開封
- 故障個所の特定と修理
- 元に戻す
もしナンバー灯ユニット交換だけなら必要な道具この程度です。
- ラチェットレンチ
- 六角レンチ
- ニッパー
- (もしかしたら)ギボシ加工の道具
- 結束バンド
ナンバー灯を分解修理するなら、はんだ付けの道具が必要になってきます。
ナンバー灯ユニット取り外し
リアシート下トレイを外す
リアシートを外してから、矢印のボルトを外してカバーを取り外します。
カバーは1の方向にシートカウルを広げて爪を外してから、2の方向に倒すと外れます。
続けてシート下スペースにある、樹脂のトレイを取り外します。
これは左右のプッシュリベットを2本で固定されていますので簡単です。
配線の露出とシート外し
トレイを外すと配線が見えてきます。
赤丸箇所からフェンダーレスキットのLEDナンバー灯とウインカーの配線が通っていますが、配線や前のシートが邪魔でナンバー灯のコネクタにアクセスできません。
まずは矢印のボルト2本を外してシートを外します。
次に邪魔なコネクタの取り外しや、邪魔な配線を避けてLEDナンバー灯の配線を露出させます。
ナンバー灯配線を外す
全体像が見えてきました。
フェンダー裏から通る配線は3本です。
(ウインカーはワイズギアのLEDウインカーが付いているので、純正状態とは異なります)
- ナンバー灯(一番太い)
- 右ウインカー
- 左ウインカー
で、ナンバー灯の線だけを抜き穴から抜けばいいのですが、穴のサイズに対してコネクタが大きく、先にウインカーの線を抜かないと穴を通せません。
左右のウインカーの接続先を間違えないよう、マーキングしてから全部の配線をフェンダー側に抜きます。
ナンバープレートとホルダーを外す
ナンバー灯はナンバープレートホルダーにボルト固定されていますが、先にホルダーを外す必要があります。
ナンバーを外した後、ホルダーのボルト2本を外します。
ナンバー灯を外す
リアシート下にまた戻って、この4本のナットを緩めます。
完全に外す必要はありません。
これでフェンダーレスのフレームが左右に割れ、ナンバー灯の配線が完全に外れます。
最後にナンバープレートホルダーからナンバー灯を外せば完了です。
ナンバー灯開封
ここから先は新たに道具が必要です。本文中に太字記載していきます。
ケースの開封
ケースは接着されているようなので、カッターを隙間に押し込んで無理やり開きます。
比較的柔軟性がある素材だったので割れずに開けました。
全面接着ではなく、手前2カ所、奥側2カ所程度の接着だったのが幸いしました。
故障個所の特定と修理
レンズを外すと基板にアクセスできます。
はんだ面を見るとすぐに原因が分かりました。
この基板のLEDは表面実装のチップ部品ではなく、足が付いた四角いリード部品でした。
不点灯の一番右のLEDの足が外れています。
振動ではんだにクラックができたようです。
この基盤はLEDが左右それぞれ2個ずつ直列接続のレイアウトになっている為、右側2個が不点灯という現象になったということですね。
はんだ付けし直したところ見事に点灯するようになりました。
ナンバー灯を元に戻す
レンズの密封
基板とレンズはゴムシールで防水されていましたが、レンズ取り外しの際にゴムシールはちぎれてしまっていて再利用はできません。
粘着性があって防水があるもの……と考えてブチルゴムの両面テープを使う事にしました。
このテープを細く加工する必要がありますが、ブチルゴムは一旦貼りつけるとベトベトして溶けてしまうので再利用できません。
そこで料理に使うクッキングシートに一旦貼りつけてその状態でカットすると、加工しやすく、貼りなおしも可能になります。
ピンセットを使ってこんな感じに巻きつけてからレンズをセットすれば密封できます。
配線部分のシール
裏面は配線取り出しの穴があります。
ここは手持ちのシリコンコーキング剤でコーキングして防水処理は完了です。見た目悪いですね。
グルーガンを持っていればホットメルトで封をしたんですが。
ケースの再接着
レンズ側で防水されたので、ケースは隙間があっても大丈夫のはずです。
元々接着されていたであろう4カ所に接着剤を塗布して合体完了です。
フェンダーレスキットを元に戻す
ここまできたら、アクティブのサイトからフェンダーレスキットの取扱説明書をダウンロードし、その手順通りに組付けしなおすだけです。
ここまでの作業で、フェンダーレスキットのフレームは外していなかったのですが掃除もしたかったので結局全部ばらしました。
追加作業はそれぐらいです。
土埃まみれのフェンダーレスキットがスッキリきれいになり、気分いいです。
ナンバー灯という地味なパーツですが、結構手間が掛かってしまいました。
今日もお疲れさまでした。
(後日追加作業)再発防止策……LEDの振動対策
構造的に再発が心配だったので、後日もう一度ナンバー灯を分解して追加工を施しました。
こんな感じです。
ピンボケ写真しか取れず申し訳ないです。
基板を横からみると、LEDは基板から宙に浮いて固定されています。
真ん中の2個は4本のリードがあるLED、左右の2個は外形は同じなのにリードは2本です。
このため左右の2個は特に振動の影響を受け、はんだクラックが発生しやすい構造になっています。
単純にはんだ付けし直しただけだと再発してしまう可能性が高いと推測されます。
……で急遽ダイソーでグルーガンを買ってきて、こいつで宙に浮いている左右のLEDを基板にしっかり固定し振動対策としました。